「検査は大がかりで入院が必要では?」と思われがちですが、当院ではご自宅でできる簡易検査を導入しています。
操作もシンプルで、どなたでもご自宅で安心して実施していただけます。
外来での問診・検査説明
まずは外来で、日中の眠気の有無、いびきの状況、ご家族からの指摘などを丁寧に伺います。
必要に応じて、簡易スコアなどを用いてリスク評価を行います。
検査が適応と判断された場合は、当日または後日、検査機器をお渡しします。
自宅での検査実施
ご自宅で、渡されたポータブル検査機器を装着して眠るだけ。
装着はとても簡単で、胸・指・鼻などにセンサーをつけるだけの非侵襲的なものです。
看護師さんも丁寧に説明してくれるので、誰でもスムーズに操作できます。
翌日または指定日に機器を返却
検査翌日以降に、機器を当院へご返却いただくだけでOKです。返却はご本人様でなくても可能であり、忙しい方にも便利です。
結果の解析と説明
返却されたデータは、医師が専門ソフトを使って解析。
当院では、厚生労働省の認可を受けた高精度の医療機器を使用しています。
睡眠中の呼吸の有無・血中酸素濃度・いびき・脈拍などを一晩で計測できるため、信頼性の高いスクリーニングが可能です。
簡易検査の結果から、より詳細な評価が必要と判断されるケースでは、「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」をご案内いたします。
この検査では、睡眠の深さや酸素飽和度など、より多角的な睡眠の情報を収集します。
入院しなくても在宅での精密検査の実施も可能です。
また、当院では提携している専門施設への紹介もスムーズに行っており、予約から結果説明までトータルでサポートいたします。
当院では、一人ひとりのライフスタイルや症状に応じた、個別最適な治療プランをご提案しています。
主な治療方法
◆ CPAP(シーパップ)療法
中等度~重症の睡眠時無呼吸に対して高い効果を発揮する、保険適用の治療です。
鼻に装着したマスクから持続的に空気を送り、気道を広げることで無呼吸を防ぎます。
実際の導入の流れ
治療が必要な睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、CPAP治療の仕組みや治療が必要な理由、使い方などついて丁寧にご説明いたします。
そして専用のCPAP機器を貸し出し、自宅で使用を開始していただきます。
患者さんの鼻の形などを確認しながら、機器の選定・マスクのサイズ合わせを行います。
初めは装着感や使い方に不安を感じることもありますが、丁寧にフォローいたします。
「音が気になりそう…」「寝返りが打てるか心配…」という声もよくありますが、最近のCPAP機器は非常に静音性が高く、寝返りにも対応する柔軟なチューブ設計がされています。
実際、当院で導入された方の9割以上が「1週間以内に違和感なく使えるようになった」と回答されています。
◆ 生活習慣の改善指導
睡眠時無呼吸の多くは、生活習慣とも密接に関連しています。特に肥満傾向のある方では、体重を5~10%減らすことで無呼吸指数が大幅に改善するケースもあります。
□ 寝る前2時間以内の食事・飲酒を避ける
□ 仰向け寝から横向き寝への移行(寝具の調整やクッションの活用)
□ 呼吸を妨げる鼻炎・アレルギーの治療
□ 睡眠前のスマホ・カフェイン摂取の見直し
□ 無理のない減量・運動プランのご相談
患者さんのライフスタイルや職業に合わせて、無理なく取り入れられる改善策を一緒に考えます。
◆フォローアップで行うこと
□ CPAP機器の使用時間や効果の記録確認(毎月のデータをクラウドで管理)
□ 日中の眠気の変化・血圧の確認
□ マスクに違和感がある場合の調整・交換
□ 睡眠の質に関する不安やストレスについての相談
□ 高血圧など合併症のチェックや治療
治療はすべて健康保険適用となり、経済的な負担を抑えつつ継続可能です。 通院の頻度や生活面でのご不安にも配慮しながら、安心して続けられる体制を整えています。